新規性へと導くディレクターの必要性
Webの利用が常識的に行われるようになった時代において、企業では効果的に消費者にメッセージを伝え、簡便に利用してもらえるWebサイトを作り上げることが重要になっています。情報技術やネットワーク技術を専門としない業界においてはそのために必要な高品質のWebデザインを行うのは困難を伴います。その結果として、サイトのデザインや構築が外注されるということが増えてきました。
そういった案件を受注する企業としてはWebに関して素人であるクライアントの要望を忠実に実現することが重要であり、それによってようやく仕事が達成されることになります。それを実現するためには実際に作業を行うデザイナーやクリエイター、エンジニアといった人たちの力が必要であるのは確かですが、それ以上に重要となるのがディレクターの存在です。
企業にとってメリットの大きなWebサイトとするためには既存の考え方から脱却する必要が生じることも珍しくありません。長くWeb開発に勤めてきた技術者はしばしばこれまで成功してきた技術に傾倒しがちであり、結果として既存のものと似たようなデザインをしてしまいがちです。そこに新規性や斬新さを取り込み、クライアントの目指す方向から外れないように導いていくのがディレクターであり、実際に作業をせずに全体像をみるからこそできる仕事になります。一歩引いた立場から見渡して新しい方向性を見いだす気概のある人にはうってつけの仕事であると言えるでしょう。